【芽キャベツ】～キュートな外見とパワフルな中身とのギャップがたまらない！～

今回のテーマは芽キャベツ。今では年間を通して見かける芽キャベツですが、本来の旬は秋から春先。可愛らしい芽キャベツを使ってお料理をちょっとオシャレに、そして栄養もしっかり摂って、寒い冬を楽しく元気に過ごしませんか？

芽キャベツとは？

白菜、ケール、カラードグリーン、ブロッコリー、チンゲン菜と同じく、芽キャベツもアブラナ科のお野菜。キャベツの変種で、長く伸びた茎に直径2〜3cmの結球が鈴なりにつきます。何世紀にも渡りベルギーのブリュッセル近郊で栽培されていたことから、英語で Brussels sprouts （ブラッセル・スプラウト）と呼ばれる芽キャベツですが、他のキャベツの仲間と同じく、もともとは地中海沿岸が原産であると言われています。

芽キャベツに含まれる主な栄養成分

主な成分としてはタンパク質、炭水化物、食物繊維、ビタミンA、ビタミンB6、チアミン、葉酸、ビタミンC、ビタミンK、カリウム、銅、マグネシウム、マンガン、リン、鉄、食物繊維、抗酸化物質（フラボノイド類やポリフェノール化合物）など。芽キャベツには沢山の栄養が凝縮されています。

特筆すべきは、ビタミンKとビタミンC！茹でた芽キャベツ1/2カップ(78g) には、1日あたりのビタミンK推奨摂取量の137%、ビタミンCに関しては81%が含まれています。

芽キャベツの効果・効能

♦ ビタミンCの働き / 免疫アップなど
芽キャベツに多く含まれるビタミンCは白血球の産生を促し免疫力を高めるほか、体内の細胞組織の成長や修復、鉄分の吸収、そしてコラーゲンの産生に欠かせない栄養素です。

♦ 消化機能を整える
多くのアブラナ科野菜と同様、芽キャベツは食物繊維が豊富。食物繊維は便通を促し、腸内環境を整えてくれます。

♦ 妊婦さんにもオススメ！

妊娠初期に葉酸の摂取が不足すると、胎児の神経組織の発達に影響を及ぼします。生まれてくる赤ちゃんの神経管閉鎖障害の発症リスクを減らすためにも、葉酸を豊富に含む芽キャベツは妊婦さんにオススメしたい食材のひとつです。

♦ ガンの予防に
芽キャベツはケンペロールという成分が多く含まれているのも特徴。フラボノイドの一種であるケンペロールはガン細胞成長抑止効果や抗炎症作用が期待できる成分です。また、芽キャベツは発がん性物質の活性化を阻止するイソチオシアネート（アブラナ科野菜に共通して含まれるグルコシノレートが変化した成分）も含有しています。さらに、芽キャベツに含まれる様々な抗酸化物質が健康な細胞をガン細胞に突然変異させるフリーラジカルを抑制します。

♦ 豊富なビタミンK
芽キャベツにたっぷり含まれるビタミンK は骨の代謝には不可欠なビタミンで、骨粗しょう症の予防や閉経後の骨折リスクを減らすのに効果的です。また、ビタミンK には血液凝固作用（止血作用）があります。

♦ 骨を丈夫に！
ビタミンKだけでなく、マグネシウム、銅、リン、鉄分などのミネラルをたっぷり含むことも、芽キャベツが骨の健康に良い理由です。

♦ 血糖値を正常化
血糖値の上昇を抑える食物繊維が豊富なことに加え、芽キャベツにはα（アルファ）リポ酸という抗酸化物質が含まれています。このαリポ酸はインスリン感受性を上げる作用があり、その結果血糖値を下げる効果があると考えられています。

♦ 心血管疾患の予防

血管拡張作用をもつカリウムには、血管や動脈の緊張を緩和し、心臓血管系のストレスレベルを下げる効果があります。心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化などの疾患を予防することができます。

♦ 抗炎症作用
抗炎症作用でおなじみのオメガ3脂肪酸。オメガ3脂肪酸と言って真っ先に思い浮かぶのは魚の脂に含まれるEPAやDHAですが、α（アルファ）リノレン酸という植物性オメガ脂肪酸もあります。1/2カップの茹でた芽キャベツには、このαリノレン酸が135mgほど含まれています。これは成人女性が1日に摂取すべきオメガ3脂肪酸量の12%に相当します。さらに、芽キャベツに含まれるイソチオシアネートにも抗炎症作用があります。

食べ方

芽キャベツの素晴らしい点は料理の応用範囲が広いこと。主菜にも副菜にもOK、調理方法は煮てよし、焼いてよし、蒸してよし。そして見た目が可愛いので、おしゃれな一品に仕上がります！

注意事項

芽キャベツには血液凝固作用をもつビタミンK が豊富に含まれています。ワーファリンなどの血液をサラサラにするお薬を服用している方は、事前に医師にご相談ください。