【乾燥対策は内側から！原因から効果的なサプリメントまでご紹介】　

これから冬を迎えるにあたり、気になるのが肌の乾燥。しかし実のところ、乾燥肌対策は一年を通して必要です。確かに気温や湿度が下がる冬は特に乾燥しやすいのですが、紫外線による肌のダメージ、エアコン利用による室内の乾燥など、乾燥肌になり得る要因は季節を問いません。

乾燥肌の症状

乾燥肌とはその名の通り、肌の水分・皮脂が不足して潤いがなくなっている状態。つっぱり感や肌荒れなど、感覚や見た目でも自覚しやすい肌トラブルです。

• 入浴後や洗顔後に肌がつっぱる
• 肌がカサカサ、ゴワゴワ、或いはザラザラする
• 粉をふく、皮がむける
• ひび割れ
• 痒みや赤み

乾燥肌の原因いろいろ

乾燥肌には外的要因によるものと内的要因によるものがあります。

♦ 外的要因 ＜環境や生活習慣＞

• 空気の乾燥
• 紫外線による肌ダメージ
• エアコン（冷暖房）の利用
• 間違った入浴・洗顔習慣や家事習慣（洗浄力の強い石鹸や洗剤、熱いお湯の利用）
• 塩素消毒されたプールでの水泳　
• 職業的なもの（介護職、飲食業、ヘアスタイリングなど水仕事が多い職種）

♦ 内的要因

• 加齢
• 水分不足
• 栄養バランスの悪い食事からくるビタミン・ミネラル不足　
• 腸内環境の悪化　
• アレルギー性皮膚炎やアトピー性皮膚炎などの疾患

新型コロナウイルス感染拡大の予防策として、多くの国や地域でマスク着用が義務化されています(2020年11月現在)。この状況下、長時間のマスク着用による肌トラブルでお悩みの方も少なくないのでは？使い捨ての不織布マスクは飛沫の拡散防止効果が高い一方、化学繊維かつ硬めの素材であるため、マスクと肌との摩擦が肌への負担となります。その結果、肌の角質層は乱れ、バリア機能が低下するため、肌の水分が蒸発しやすくなり、肌荒れなどのトラブルにつながるのです。

乾燥肌に効果的なサプリメント

乾燥肌に対しては原因となる習慣を変えるとともに、“適切な”スキンケアをする必要があります。保湿クリームやローションなどによる外側からのスキンケアだけでは根本的な解決にはなりません。お肌が自ら潤う力を取り戻すために身体の内側からもアプローチする必要があるのです。そのためには日々栄養バランスの良い食事を取ることが理想ですが、忙しく生活する中でそれを実現することは簡単ではありません。サプリメントを利用すれば、より簡単に内側からのスキンケアに取り組むことが可能になります。

♦ コラーゲン

身体のいたるところに存在するコラーゲン。皮膚の乾燥重量の約75%はコラーゲンで占められており、お肌の健康はコラーゲン次第と言っても過言ではありません。皮膚のコラーゲン生成量は20歳をピークに、年齢を重ねるにつれて減少していきます。また、紫外線が引き起こす酸化ストレスによって、皮膚に存在するMMPと呼ばれるコラーゲン分解酵素が活性化され、肌の老化やシワ・タルミを招きます。言い換えれば、コラーゲン減少を最小限に食い止めるか、コラーゲンを補えば、お肌の健康を維持できるのです。実際、コラーゲンサプリメントの継続的摂取は肌の水分量・弾力性・シワの深さ・肌荒れの改善につながることが複数の研究でも確認されています。

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♦ ビタミンC

ビタミンCは健康な肌づくりに欠かせない栄養素。メラニン生成阻害作用（美白効果）はもちろんのこと、皮膚の水分や弾力を維持するうえで欠かせないコラーゲンの生成を促すという働きがあります。また、強力な抗酸化物質でもあるビタミンCが紫外線による酸化ストレスを抑えることで、コラーゲン分解を減らすことにも役立ちます。さらにビタミンCは肌のバリア機能強化、水分損失の低減、そして乾燥肌予防に有効であることが複数の研究でも報告されています。　

ビタミンCは体内で作ることができないため、食事やサプリメントを通して積極的に摂取したい成分です。

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♦ ビタミンE

ビタミンEも強い抗酸化作用を有する栄養素。活性酸素によるお肌の老化を防ぐだけでなく、毛細血管の壁を強化して、皮膚の保湿と弾力性を改善します。

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♦ ビオチン

ビオチンは水溶性ビタミンB群のひとつで、糖質、脂質、たんぱく質の代謝を助けながら、皮膚や髪の健康を保つのに必要な栄養素です。ビオチンが不足すると、コラーゲンやセラミドなどの生成に影響し、肌荒れ、皮膚炎、湿疹、脱毛などが起こりやすくなります。

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♦ プロバイオティクス

腸内環境と肌は密接に関係があります。よくあるのは、便秘のときに現れる吹き出物や肌荒れ。アレルギーやアトピー性皮膚炎も、免疫細胞の70%が集まる腸の健康と関連しています。プロバイオティクスと豊富な食物繊維を摂取して腸の健康を保つことにより、肌トラブルを回避することは可能です。ヒトとマウスを対象に行った研究では、8週間のラクトバチルス・プランタラム菌摂取によって、皮膚のバリア機能と水分量の改善が示されました。

前述のビオチンという栄養素は多くの食物に含まれていますが、腸内細菌によっても合成されています。つまり、善玉菌を増やして腸内環境を整えておけば、ビオチン欠乏の予防もできるのです。

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♦ フィッシュオイル/魚油（オメガ３）

青魚に豊富に含まれるDHA とEPA という2つのオメガ3不飽和脂肪酸は抗炎症作用があることでおなじみの栄養素。6週間〜6ヶ月のDHA摂取により、乾癬（慢性の炎症性皮膚疾患）の症状が改善したとの研究報告があります。

加えて、肌の水分量やバリア機能の改善にも有効である可能性があります。乾燥肌のマウスを用いた研究では、高用量フィッシュオイルを90日間摂取したことにより、皮膚の水分量が30%増加しただけでなく、乾燥による痒みが解消されたことが確認されました。

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♦ フラックスシードオイル/亜麻仁油（オメガ３）

フラックスシードオイルにはアルファリノレン酸(ALA) というオメガ３不飽和脂肪酸が多く含まれています。このオイルにも肌の健康を向上させる力があります。

フラックスシードオイルのサプリメントを12週間摂取した女性グループは、肌の水分量・バリア機能とも大幅に改善され、敏感肌によくみられるピリピリ感や赤みが軽減されました。また、マウスを用いた別の研究でも、3週間のフラックスシードオイルの摂取によって、アトピー性皮膚炎の症状である赤み、腫れ、痒みが軽減しました。

♦ 月見草オイル/イブニングプリムローズ（オメガ6）

月見草オイルにはガンマリノレン酸というオメガ6不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。ガンマリノレン酸は細胞膜を覆い、お肌の水分保持、そして体全体の乾燥を防ぐ効果があります。月見草オイルは湿疹の痒みや赤みなどを改善します。

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日常生活の注意事項

まず、乾燥肌の原因となるような外的要因を取り除いたり、生活習慣の改善を心がけましょう。例えば、お風呂やシャワーの温度は少し下げる、入浴時間を短めにする、刺激の強い石鹸を避ける、食器洗いなどで洗剤を使うときはゴム手袋をする、寒い日や風の強い日の外出時はできるだけ肌を覆う、室内では加湿器を使う・・・などです。加えて、保湿ローションやクリームを使って、肌に水分を閉じ込めることも大切です。そして、乾燥肌は水分不足が招くことですので、水をたくさん飲むように心がけてください。　

医師に相談するタイミング

以下のような症状がある場合は、医師の診察を受けることをおすすめします。

• 食事や生活習慣の改善、サプリメント摂取を続けても、症状が全く改善しない
• 赤みや痒みがひどい、または痒みによって睡眠が妨害される
• 痒い部分を掻き続けた結果、傷ができる（傷があると、細菌が侵入しやすくなります）
• 皮が大きく剥ける

Reference: Am J Pathol. 2006 Jun;168(6):1861-8. doi: 10.2353/ajpath.2006.051302. Dermatoendocrinol. 2012 Jul 1;4(3):308-19. doi: 10.4161/derm.22804. J Nutr Biochem. 2009 May;20(5):389-98. doi: 10.1016/j.jnutbio.2008.04.010. Epub 2008 Jul 24. Front Nutr. 2019 Apr 17;6:48. doi: 10.3389/fnut.2019.00048. eCollection 2019. Front Microbiol. 2018 Jul 10;9:1459. doi: 10.3389/fmicb.2018.01459. eCollection 2018. Skin Pharmacol Physiol. 2011;24(2):67-74. J Drugs Dermatol. 2019 Jan 1;18(1):9-16. Photodermatol Photoimmunol Photomed. 1994 Apr;10(2):47-52. Nutrients. 2017 Aug 12;9(8):866. doi: 10.3390/nu9080866. J Dermatol Sci. 2015 Sep;79(3):298-304. doi: 10.1016/j.jdermsci.2015.06.015. Epub 2015 Jul 2. J Microbiol Biotechnol. 2015 Jan;25(1):74-80. doi: 10.4014/jmb.1407.07078. Mar Drugs. 2018 Jul 30;16(8):256. doi: 10.3390/md16080256. J Am Acad Dermatol. 2014 Sep;71(3):561-9. doi: 10.1016/j.jaad.2014.03.016.