【シミ改善】タイプを知って上手にブロック！

鏡を見ると目についてしまう＜シミ＞。ともすれば老けた印象になりがちなシミの発見はあまり嬉しいものではありませんね。特に、女性にとって美容面での悩みとして常に上位にランクインしており、シミに対する関心の深さを物語っています。シミの種類にはいくつかあり、その特徴や原因も様々です。なかなか消えないシミに日々試行錯誤を重ねる人は、先ず自分のシミのタイプを知ることが大切です。そしてそれに応じた適切な対処をすることで改善が期待できます。間違ったスキンケアで、さらにシミを増やす結果になることを避けるためにも自分のシミを正しく理解することが重要です。

シミができるメカニズム

人間の肌は『表皮』『真皮』『皮下組織』の３層で構成されています。その表皮と真皮の境目に存在する『メラノサイト』と呼ばれる色素細胞が＜メラニン＞を生成します。メラニンは肌や髪、目の色を構成する黒い色素で、本来は紫外線から皮膚を守る役割を持っており、通常は肌のターンオーバーとともに排出されますが、何らかの原因で肌内部に蓄積されると、シミとなって出現してしまいます。

シミの種類と特徴

♦ 老人性色素斑

『日光性色素斑』とも言われる最も多くの人に見られる一般的なもので、比較的若い年齢から出来始め、年齢とともに濃くなる傾向があります。

♦ 肝斑
特に妊婦や更年期の女性に発生しやすく、顔の中心部から左右対称にできるのが特徴です。

♦ そばかす
頰か鼻の周りに散らばる薄い斑点で、遺伝的傾向があり、特に若い女性に多いと言われています。

♦ 炎症性色素沈着
怪我や火傷、ニキビ等皮膚の炎症跡が濃く変色します。

シミの原因

♦ 紫外線
長時間の日光浴や日焼けサロンなどで生成される大量のメラニンにより、正常な肌のターンオーバー（再生）が妨害され、メラニンが蓄積してしまう。

♦ 加齢
年齢とともに代謝が落ち、肌のターンオーバーが鈍化してしまうため。

♦ ホルモンの乱れ

妊娠や月経、更年期などにより女性ホルモンのバランスが崩れる。

♦ 皮膚トラブル
怪我や虫さされなど炎症の跡を修復するために起こる過剰なメラニンの生成。
また、糖尿病や肝臓病などの疾患により起こる場合もあります。

主なシミの対処法

♦ 塗り薬
シミ対策では代表的な成分＜ハイドロキノン＞は、メラノサイトを減らし、メラニンの産生を防ぐ作用があり『肌の漂白剤』とも言われています。また＜レチノール＞も同様にシミ改善効果で知られています。但し、どちらも非常に強力なため、人によっては炎症を引き起こす場合もあり、十分な医師の指導の下で使用することが望ましいでしょう。

♦ ケミカルピール

薬品を使って肌の表皮に蓄積されたメラニンを剥がします。新陳代謝を促し、細胞の活性化に働きかけるため、肌荒れやニキビなどの皮膚トラブルにも効果があると言われています。但し、薬品が肌に合わない場合もあり、医師などの専門家の指示に従うことが大変重要です。

♦ レーザー治療
色素に反応するレーザーでメラニンをピンポイントで破壊します。照射後の肌はかなりデリケートになっており、施術後２週間程度は紫外線を避け、入念なアフターケアが必要となります。

　注：肝斑に対しては全ての刺激が悪化の原因になりますので、レーザー、ケミカルピール、擦り過ぎは厳禁です。

近年、次々と新しい技術も導入されており、シミの除去技術は大きく進歩していますが、肌表面にできたシミを一時的に取り除くことに過ぎず、再発防止のためには内側からのケアも欠かせません。シミの予防改善に効果的な栄養素を積極的に取り入れて、身体の内側からもアプローチしてシミに対抗しましょう。

シミに効果的な成分

♦ ビタミンC
濃くなってしまったメラニンの還元作用でシミを改善するだけではなく、コラーゲンや身体の組織の生成にも関わる重要な栄養素です。

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♦ ビタミンE
強い抗酸化作用を持ち、ビタミンCの働きもサポートする『若返りのビタミン』と呼ばれるパワフルな栄養素です。

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♦ ピクノジェノール
強い抗酸化作用や抗炎症作用を持ち、さらにビタミンCの働きもサポートするアンチエイジングの強力なサポーターとして知られています。

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♦ ローズヒップ

バラの果実で、コラーゲンの生成に重要な役割を持つビタミンCをレモンの２０倍も含んでいる他、バイオフラボノイド（天然の抗酸化成分）や数多くの栄養素を豊富に含む大変優れたハーブの仲間です。

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生活上の留意点

♦ 紫外線対策
屋外はもちろんのこと、屋内でも日焼け止めなどを使用しましょう。また、外出時には日傘や帽子などのUV対策も忘れないように心がけましょう。さらに、目から入る紫外線によってもメラニン色素が増えることがわかっており、サングラスも忘れずに携帯することが望ましいでしょう。

♦ 生活習慣の見直し
飲酒や喫煙、睡眠不足、ストレスなどの身体への負担を軽減し、肌のターンオーバーの正常化をサポートしましょう。

♦ バランスの良い食事
紫外線を浴びた肌は酸化しやすいため、ビタミンCなどの抗酸化成分を含む食事を積極的に摂取しましょう。また、健康的な肌のターンオーバーのためには、添加物などを極力避け、バランスの取れた食事を心がけることも大切です。サプリメントなどを活用し、必要な栄養素を補助的に取り入れるのも良いでしょう。

できてしまったシミも、原因を特定し適切に対処することで改善は期待できます。しかし、せっかく改善されても、その後のケア次第ではまたできてしまうことになりかねません。肌は『内臓の鏡』と言われており、シミのない綺麗な肌は健康の証であることも忘れてはいけませんね。

Reference: Journal of Cosmetics, Dermatological Sciences and Applications, 2015, 5, 161-167 Published Online June 2015 in SciRes. Nutrients. 2017 Aug 12;9(8):866. doi: 10.3390/nu9080866.