ビタミンB2（リボフラビン）の働きと多く含む食品｜肌荒れやニキビに効果的

ビタミンB2(リボフラビン)の働き

ビタミンB2は体内で色々な反応を助ける補酵素の一部として使われます。それらは、FAD（フラビンアデニンジヌクレオチド）、FMN（フラビンモノヌクレオチド）という補酵素として体内で働きます。ビタミンB2は、ビタミンB1と同様エネルギーの生産に必要な生化学反応のクエン酸回路に使用されます。また炭水化物、脂質、タンパク質の代謝やミトコンドリア内で行われる電子伝達系と呼ばれるエネルギーの生産に重要なビタミンです。

ビタミンB2の大きな働きの一つに、抗酸化物質グルタチオンの再活性化というものがあります。グルタチオンは、体の中で発生した活性酸素や公害物質や食品添加物、農薬、薬などの化学物質から発生するフリーラジカルを完全無毒化するのに必要な体の防御システムです。フリーラジカルはDNAやミトコンドリアを傷つけ老化を加速したり、癌をはじめとするさまざまな病気の原因となります。グルタチオンは、一旦これらのフリーラジカルを無毒化すると活性を失いますが、ビタミンB2により再生します。

ビタミンB2のその他の働きは、同じビタミンBのB6、ナイアシン、葉酸の活性化です。

ビタミンB2を多く含む食品

ビタミンB2は幅広く多くの食品に含まれますが、特に牛乳、卵、鶏肉、牛肉、レバー、魚、葉野菜、フルーツ、根野菜に多く含まれます。ビタミンB2は光に弱い特性があり、牛乳の場合、透明な容器でしたら２時間ほど光に当たるだけで50％のビタミンB2が壊れてしまいますから、注意してください。

ビタミンB2の摂取量

ビタミンB2の一日当たり摂取勧告量は、成人男性1.3㎎（牛乳約４杯）、成人女性1.1㎎ですが、成長期、病気や怪我からの回復期、授乳中、大きなやけどや手術後、高たんぱく食の方は、ビタミンB2の要求が増えるのでより多く摂取する必要があります。

ビタミンB2不足の原因

ビタミンB2は幅広く食品に含まれるので、通常不足することはあまりありませんが、牛乳を飲むと下痢をする方（乳糖不耐症）、慢性的に下痢気味の方、腸炎、癌患者、光線治療を受けている方（特に黄疸治療の新生児）には欠乏することも起こります。また処方薬（抗精神病薬、抗うつ剤、抗マラリア剤、抗がん剤）は、ビタミンB2の活性を阻害してしまうことでビタミンB2欠乏症の症状を引き起こすこともあります。

ビタミンB2不足の症状

ビタミンB2が不足すると次のような症状が現れます。
・のどの痛み
・喉や口内の赤味と腫れ
・舌の炎症
・口角炎
・口角の荒れ
・脂漏性皮膚炎
・角膜への血管の増殖など。

ビタミンB2には摂り過ぎによる毒性はありませんが、サプリメントを摂った後にオシッコが黄色くなる正体はビタミンB2によるものです。

ビタミンB2を利用した治療

ビタミンB2を使用した治療には脂漏性皮膚炎、口角炎の他に偏頭痛の予防があります。

♦　ニキビや肌荒れ、口内炎に

ビタミンB2は、お肌の悩み解消に効果的です。細胞のターンオーバーとコラーゲンの維持をサポート、炎症を抑える、傷の治りを促進するなどの働きがあります。また、皮膚の粘液分泌を助ける働きは乾燥防止に繋がるので、油の生成が軽減されニキビや湿疹、脂漏性皮膚炎、口角炎、口内炎などの予防や治療に役立ちます。

♦　神経痛や神経障害

ビタミンB2は、神経保護の働きも有しています。酸化ストレス、ミトコンドリア機能障害、神経炎症、グルタミン酸興奮毒性を改善する事が分かっています。これらはパーキンソン病、偏頭痛やその他の神経障害の原因に関与しています。
偏頭痛の予防は非常によく研究されており、朝食後にビタミンB2を400㎎を毎日摂ることで、偏頭痛の再発を下げることができます。偏頭痛の予防にはマグネシウム、夏白菊やヨーロッパブキ（バターバー）のサプリメント、食品アレルギーの除去をビタミンB2治療に追加することで再発を格段に防げますのでお試しください。また、ビタミンB6と併用する事で、手根管症候群の痛みなどの症状改善に効果的と考えられています。

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Reference: Front Neurol. 2017 Jul 20;8:333. doi: 10.3389/fneur.2017.00333. eCollection 2017.