多のう胞性卵巣症候群(PCOS) 不妊の原因ナンバー１の治療法

多のう胞性卵巣症候群(PCOS)とは

多のう胞性卵巣症候群(PCOS)は、女性の５～１８％の方が罹っていると言われ、年々増加傾向にある疾患です。女性がホルモンのバランスを乱す最も多い原因となる疾患です。また不妊の原因のナンバー１とも言われています。

多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の症状

• 生理が来ない、もしくは生理が来にくい
• 生理が非常に軽い
• 肥満、内臓肥満
• 多毛症
• 頭皮の薄毛
• ニキビ
• 肌の脂症
• 不妊
• 卵巣の肥大や小さく多数ののう胞など（多のう胞性卵巣症候群と呼ばれていますが、のう胞が起きない方もいます。）

多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の原因

いくつか要因が重なって引き起こされると考えられていますが、その中でも最も重要なのはインスリン抵抗性、もしくはインスリンの血中濃度が高まる事（糖分の摂り過ぎ）と肥満です。特に幼少期の肥満が非常に影響を与えると言われています。この他には環境汚染、食品添加物などの化学物質、慢性的な炎症などがあります。

多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の原因の一つインスリン抵抗性は、長期間に渡る糖分、主に砂糖のとりすぎが原因ですが、糖尿病、高血圧、心臓病、脳梗塞、ガン、腎臓病、非アルコール性肝脂肪、または肝炎を引き起こしやすくなります。また同時に甲状腺機能低下症を引き起こしているケースがよく見られます。

多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の方は男性ホルモンが上昇するのが特徴で、男性ホルモン値は診断にも使用されます。また男性ホルモンが上昇することにより多毛症、頭皮の薄毛、ニキビ、肌の脂症などが引き起こされます。

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多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の治療

治療で一番重要になるのはインスリン抵抗性の改善です。このため食事療法、運動、栄養療法、ハーブの４つの方面からアプローチします。

食事療法

まず精製された炭水化物（小麦粉や砂糖）は避けてください。ナッツ（アーモンド、くるみなど）、豆類を多く摂るようにしてください。新鮮な野菜（食物繊維が血糖値の上昇を抑えてくれます。）を多く摂ってください。タンパク質（肉、魚、卵等）を毎食必ず食べてください。

出来る限り加工食品は避けるようにしてください。加工食品に含まれる人工調味料などの化学物質がホルモンバランスの異常を引き起こすこともあります。

またリンゴ酢を水に薄めたものを食後に飲むと血糖値の上昇を抑える効果があります。実際研究では食後血糖をインスリン抵抗性患者の平均で34％、2型糖尿病患者で19％低下させました。

運動

歩くなど出来る限り食後に体を動かすようにしてください。食後に体を動かすことで血糖値を下げる効果があります。また筋肉をつける事で糖をグリコーゲンとして蓄積する量を増やせるようになり、筋肉の量が増えるほどインスリンに頼らなく糖を筋細胞に取り込むことができるようになるので筋トレを行ってください。

栄養療法

サプリメントの一つN-アセチルシステイン（NAC）はインスリン抵抗性を改善させ、過剰な男性ホルモンの分泌を低下させる効果が確認されています。研究では一日あたり1800㎎を5～6週投与したところ、多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の治療に効果的でした。またN-アセチルシステイン（NAC）には流産の確率を低下させる効果が確認されていますので、多のう胞性卵巣症候群を持っている女性で妊娠を考えている方には積極的に摂取したい栄養素です。

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アルファリポ酸はインスリン抵抗性の治療に非常に有効です。アルファリポ酸は一日あたり100～300㎎を3回食後に摂ると、インスリンの働きを高め血糖値をコントロールするのに効果的です。

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マグネシウムは糖の代謝に必要なミネラルです。また多のう胞性卵巣症候群(PCOS)患者ではマグネシウムが低下している傾向にあります。糖尿病の患者ではマグネシウムの投与で血糖のコントロールに有効であったというレポートもあります。マグネシウムは濃い緑色の野菜（ケール）、玄米、全粒粉、豆類などに多く含まれます。

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・【マグネシウム】 エネルギーの生産に必須なマグネシウム、現代の食生活で不足しがちの栄養素No.1

イノシトールには男性ホルモンの分泌を低減する効果があります。中でもD-Chiro-Inositol、D-Pinitolと呼ばれるものに効果が高く、1200㎎を44日間投与したところテストステロンを平均で55％減少させ、86％の対象者に生理及び排卵が確認されました。イノシトールを多く含む食品は大豆レシチン、キャロブ、玄米、全粒粉、レントル豆、オート麦などです。

■イノシトール粉末タイプ

多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の方は男性ホルモンが上昇するのが特徴です。多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の原因の一つであるインスリン抵抗性は、長期間に渡る糖分、主に砂糖のとりすぎが原因ですが、イノシトールにはインンスリン抵抗性を改善させ血糖値を改善する効果があります。
https://drsuppleusa.com/?pid=94768728

 

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クロムはインスリンの働きを高めることから、インスリン抵抗性の治療によく使われます。クロムを含む食品はあまり多くありませんが、ハイビスカスに非常に多く含まれることから、ハイビスカスのお茶を飲むことでも代用できます。研究ではハイビスカスには減少している場合、インスリンの分泌を増やす効果が見られました。ハイビスカスのお茶は砂糖抜きでステビアや甘草をブレンドして頻繁に飲んでください。

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ビタミンDはインスリン抵抗性を低下させ、多のう胞性卵巣症候群(PCOS)患者に低下傾向にあります。研究ではビタミンDを5,000IUとカルシウを多のう胞性卵巣症候群(PCOS)患者に投与したところ、13人中7人に生理が確認され、そのうち2人が妊娠しました。

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頭皮の薄毛及び抜け毛予防にはビオチンを一日あたり5,000～8,000㎎摂取すること、頭皮の血流を改善するこで軽減できますが、一度無くなった毛根の復活は難しくなります。

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ハーブ

体内酵素の5-アルファリダクターゼと呼ばれるものが、男性ホルモンのテストステロンをジヒドロテストステロンへ変換をしています。ジヒドロテストステロンはテストステロンよりも非常に働きの強い男性ホルモンで、多毛、頭皮の薄毛、肌の脂症、ニキビを活発に促進してしまいます。また子宮ガンや卵巣ガンのリスクにもなります。この酵素の働きを防ぐことでジヒドロテストステロンへの変換を予防します。ノコギリヤシ、Pygenum Africanum、霊芝、緑茶、Genistein(豆類に多く含まれる成分)が5-アルファリダクターゼの働きを抑止してくれます。

ハーブのチェストベリーには生理のサイクルを整え、女性ホルモンの一つプロゲステロンの働きを高めます。チェストベリーやノコギリヤシ、甘草には上昇した男性ホルモンを正常に戻す働きもあります。

アンジェリカとマザーワート、この２つのハーブは卵巣への血流を増やすことで栄養素や代謝を改善させてくれます。

多のう胞性卵巣症候群(PCOS)患者は甲状腺機能低下症を同時に発症していることが多く、甲状腺ホルモンを投与、もしくは甲状腺のサポートをすると生理や排卵が定期的になることもあります。グッグルというインドの植物から抽出した樹脂には甲状腺のヨードの摂取を改善し、甲状腺の炎症を低下させる効果があります。ハーブのレモンバームには橋本病の改善に効果があります。

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多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の方は副腎で作られるストレスホルモン、コルチゾールの分泌が多くなっていることがありますので、ストレスのマネージメント、副腎疲労のケアーも重要になります。

YouTube【副腎疲労症候群を治療する】〜アドレナルファティーグ〜

多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の為のモーニングスムージーレシピ

このスムージーは多のう胞性卵巣症候群(PCOS)の方が朝食に摂っていただくと効果的なレシピです。

♦　ココナッツミルク　1カップ
♦　豆乳　1カップ
♦　エスプレッソ　¼カップ
♦　マカパウダー　大さじ１
♦　キャロブパウダー　小さじ２
♦　イノシトールパウダー　小さじ１
♦　蜂蜜少々
♦　レシチン　小さじ２
♦　ビタミンD液体　1,000-5,000IU
♦　お好みのフルーツ（バナナを除く）
♦　お好みでプロテインパウダー